仙台市消防局消防署八木山出張所さんからのご依頼で「防災のためのやさしい情報リテラシー」についてお話をしてきました。(23年3月)
仙台市太白区八木山は、防災の意識が非常に高い地域として定評があります。内閣府のサイトには、連絡会設立当時に発生が予測されていた「宮城県沖地震」に備えて組織が作られていった経緯と、非常の担い手として若者も加わったことが東日本大震災時に発揮された様子が紹介されています。
そして今回、消防署八木山出張所さんから求められたのが「初心者向けのSNSに関するファクトフルネス(FACTFULNESS)」についてです。
ファクトフルネスといえば、ハンス・ロスリングの著書「ファクトフルネス」が全世界的にベストセラーとなり耳にした方も多いかもしれません。
ファクトフルネスの意味は「事実やデータに基づき、正しく世界を読み解く」ことです。人間は最新の情報にアクセスできる環境にいながら、本能や思い込みに影響を受け、ありのままの世界を正しく理解していないケースが多々あります。(https://www.peaks-media.com/916/より)
要するに、思い込みや曖昧なままに判断せず、一度立ち止まって考えてみたり、裏付けるために自分で調べたり探したりをすることによって、本来の情報をきちんと得て判断しましょうよ、とくにSNS(インターネット)の中では。となります。
災害時こそ、正確な情報とその判断が重要ということは、3.11の震災を経ている私を含めた地域住民の皆さんは痛感していると思います。能登半島地震をみていてもそう思います。
実際にお話したのは、初心者向けのSNSに関するファクトフルネスを踏まえた「情報リテラシー」についてです。これ、結構重要です。
「『SNS初心者こそ情報リテラシーを!』と言われても、そもそもリテラシーとはなんですか?」という話ですよね。
リテラシー(literacy)とは「読み書きの能力」を表す言葉で、現在は「なんらかの分野で用いられている記述体系を理解し、整理し、活用する能力」と言われています。
インターネットに関するリテラシー向上の必要性は、総務省で「コロナ禍におけるデジタル活用で浮上した課題」としても発表しています。(令和3年度情報通信白書)
情報リテラシーは、情報の中から取捨選択し、必要な情報を選んで活用する力です。インターネット上では、誰でも自由に情報を掲載できるため、間違った情報や正確ではない情報も数多く存在します。敢えて誤った情報を本物のように掲載している人もいます。いわゆるフェイクニュースです。
情報リテラシーを高めることができたなら、膨大な情報のなかから正確な情報だけを見極めて活用できるようになります。
紛らわしい情報がたくさんある中で、巻き込まれないようにするのが重要です。ネットの世界は被害者だったのに一瞬にして加害者へ立場が変わってしまうことが頻繁にあります。自分のパソコンが悪意を持つ拡散性のウイルスに感染して他の人へも振り撒いてしまう、というのは典型的ですね。
仮にそのような状況下でもちょっとした知識があれば被害者にも加害者にもならずに済むし、何より安心して利用することができます。
思い当たることが一つでもある人は、要注意です。
ちょっとでも違和感を感じるようなら一呼吸おいて、パソコンなら電源を切る、スマホならアプリを終了させる、などしてみてください。周りの人に相談してみるのも良いですしょう。
「必要なのは、途中でやめる勇気です。」
と結んでセミナーを終えました。
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なおコン
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