たぶん、社会は物理でできている!(たぶんね)

なおコンサルティング的発想

23年8月のエクスマ学院のテーマは「宇宙と物理」

エクスマスタジオに行く前に、国立近代美術館で開催している「ガウディとサグラダファミリア展」を観てきました。ガウディは均衡の取れた美しさは自然の中にあると考え、天井から無数の糸を釣って重しを付けて、その重しが作る複数の直線(直線がたくさん集まって曲線を作る)にこそ、安定と美を見出していきました。サグラダファミリアのとんがっていないRがかった塔の数々は、安定の塊りなのです。(詳しくはNHK日曜美術館をチェック)


 

ガウディは三角形がお好き?

さて、ここからはエクスマ学院講師の高野さん(ヨタ)の物理の話を私なりに解釈してみます。

ヨタは大学で物理の勉強をしたあとゼネコンに就職し、海外でトンネル掘削工事にかかる圧力の計算等をしていたそうです。平面を立体にし三角形の頂点にどれだけ圧がかるかを計算してトンネルを掘りすすめ、修正しては進めていき、工事現場の人命はもちろん開通した後も安全に使えるよう、物理をしていたそうです。そしてガウディの逆さ重しの実験がまさに、三角形の塊です。
ガウディが物理を使っていたのか不明ですが、自然の中にこそ安定があると考えてきた作品たちをみると、私はその中に物理を見出せずにはいられません。


今回は触れなかったけれど、スマホアプリにも多数の物理が応用されていると言っていました。きっとこんなことに物理が応用されていたのだろうなと、私なりに想像してみました。

スマホにはさまざまなセンサーが組み込まれています。例えば、上下移動で気圧差を感知するセンサーも入っています。エスカレーター、階段で気圧の変化を感知し横移動の距離を計算します。振動ももちろん(EVは歩かないので振動しないから、気圧は変わるけど歩数計は増えない)計算し、上がった階段の計算をしています。
これも物理で成り立っています。たぶんね。

水平垂直を感知するセンサーは、スマホの起動にも利用されています。そのほかタテヨコの向き、写真や動画を撮る時のタテヨコにも関係しています。一定の角度を超えるとタテ画面がヨコ画面になったりするアレです。
これも物理で成り立っています。たぶんね。

位置情報機能は、SNSのチェックイン、地図、タクシー配車、ウーバーイーツなどの宅配デリバリー、天気、乗り換え案内などなど一番利用しているスマホ機能の一つでしょう。複数の衛星からの距離と、それらの誤差を計算して正確な位置を表してくれています。
これも物理で成り立っています。たぶんね。

私としては、宮城県美をとりまくアートコミュニティや広瀬川流域のコミュニティ作りに、スマホアプリを(既存、開発ふくめて)どんな風に使えるのか、なーんてのを考えてみたりしています。

 

位置情報とビッグデータ

位置情報はビッグデータになれば、災害時の人の流がどんなふうになっていたのかを計測し防災に役立てられたりします。そのほかに町のなかで人の流れと時間を可視化することができるので、バスや電車の利便性を追求することもできます。今後やってくるスマートシティにも使えます。最近の実例としては活用しきれなかった接触確認アプリCOCOA(コロナ感染者に近づいかか確認ができる)なんてのもありましたね。
これも物理で成り立っています。たぶんね。


物理は計算することするらしいです。以前、何かの展開図みたいなのを開発した人のドキュメンタリー番組をみたことがあります。その人(どこかの大学の教授)はしきりに「コンピュータで計算して」と話していました。なぜ「パソコンと言わずにコンピュータとわざわざ言うんだろう」と疑問に思ったのですが、パーソナルコンピュータ程度の話ではなくもっと規模のでかいコンピュータのことを指しているのだと思います。

 

スパコン「アテルイ」は蝦夷の優秀なリーダー阿弖流為

規模のでかいコンピュータといえば、天文学専用のスーパーコンピュータの名前は「アテルイ」といいます。なにをもってアテルイと命名したのかと調べてみたら「アテルイ」は阿弖流為のことだとわかりました。

以下、奥州市埋蔵文化財調査センターから引用

阿弖流為(あてるい)は今から約1,200年前、現在の奥州市水沢地域付近で生活していた蝦夷の一人です。 当時『水陸万頃』と言われていたこの胆沢地方と蝦夷を統治したい朝廷軍との戦いがありました。 その中で阿弖流為は蝦夷のリーダーとして勇敢に立ち向かった人物です。

宇宙最先端のコンピューターに、蝦夷のリーダーとして勇敢に立ち向かった人物の名前が採用されているではありませんか。とんでもなく優秀なリーダーだったんだろうなと想像します。阿弖流為については奥州市埋蔵文化調査センターのほかに、東北歴史博物館にも詳しく紹介されています。

 

スパコンといえば「2位じゃだめなんですか」

2009年に蓮舫さんが「2位じゃだめなんですか」と発言した言葉が強烈な印象として残っています。当時は「京」という名のコンピューターだったと記憶します。その後「富嶽」になって「阿弖流為」になったのだと思っていたら、違いました。


“天文学・宇宙開発などの学術研究を目的とした文部科学省と、日本のコンピューター技術の先進性を確保開発するための経済産業省とが、派閥争いなどが背景にあって開発費の増大かと予算超過で一本化するればいいものを、一旦落ち着いてやってみて2位になっても価値は変わらないでしょ、「2位じゃだめなんですか」となったようです。

当時はリケジョといいう言葉もなかった(2010年頃からメディアで使用され始めた新しい日本語)し、今よりもっと男性がおおく(じゃないかもしれないけど)政界にはひしめいていたのだろうから、男社会の作り上げてきた派閥やなんかが関係ない人がズバッと痛いところ突いてきて「アイタタタタ…」となったのかどうかはわからないけれど、当たらずも遠からずではないかと思います。

ちなみに“天文学・宇宙開発などの学術研究を目的とした文部科学省下のコンピュータ名が「阿弖流為」、日本のコンピューター技術の先進性を確保開発するための経済産業省下のコンピュータ名が「富嶽」で、世界2位です(23年6月)。

ぜんぜん関係ないけど、葛飾北斎の書いた富嶽三十六景の波の絵は、オクスフォード大学で謎の波について研究し、再現できることが話題になりました。スパコンで波を解析したのかなぁと、思っています。スパコン富嶽の次なる名称は「葛飾北斎」押しでぜひ。

 

身近でありがたーいきっかけ

ガウディ、スマホアプリ、ビッグデータの活用、日本のコンピューターと、聞き齧りの「宇宙と物理」の話から最近きになっていた事柄をちょっと深ぼってみました。物理といえば「全く理解できない日本語」だったのに「物理すっごい!」「身近でありがたーい!」と掌を返したような思いになるのだから我ながら単純です。笑

一見自分に関係なさそうな分野のことを少し知るだけで、自分ごとになり身近なことに絡めて考えられるようになります。今まで理解できなかったことが多少なりとも知ることで納得できることが増えていき、結果して仕事につながるアイデアもでてきます。大人になればなるほど思考は固まりがちです。知りたいと思えるような入り口を持っていることは、長寿命が保証されている世代には、面白おかしく生きていくヒントになると思っています。

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なおコン

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